Katalab
Katada
Laboratory
of
Catalysis




[Top]

[固体触媒]
環境,資源,エネルギー

[研究と教育]

[受賞]

[成果の実用化]
アンモニアIRMS-TPD

[メンバー]

[イベント]    

[学位論文のタイトル]

[出版リスト]

[アクセスと連絡先]

[お客様]


丹羽研究室
~2011. 3

鳥取大学

大学院工学研究科

応用化学講座

    
Course of Applied Chemistry
Department of Chemistry and Biotechnology
Graduate School of Engineering
Tottori University

鳥取大学 大学院工学研究科 化学・生物応用工学専攻 応用化学講座
片田研究室
     [Japanese] [English]
触媒キャラクタリゼーションラボ

 原油を蒸留するとLPG (液化石油ガス),ガソリンとナフサ,灯油,軽油,重油,残油に分かれることは知っていますね.このうちガソリンは自動車の燃料になり,ナフサはプラスチックや繊維,塗料などの原料ですので,ガソリンとナフサ留分(C5~C10程度の炭化水素)が社会を支えていることになります.
ディーゼルエンジンは軽油で動くので,トラック・ディーゼルカー・船・自家発電装置など大規模な機関はディーゼルとして,残った軽油をうまく使います.「私は自動車なんか使わない.農業や漁業で暮らすんだ」と言ったところで,漁船も農耕機具もガソリンか軽油で動いています.

 ガソリンは極めて需要が大きく,ガソリンの必要量を満たすように石油製品を製造し,残ったものは生産量に合わせて使い道を考え,使っているのが実態です.
統計を見ると重油の消費量も案外大きいのですが,これはガソリンを必要量だけ生産すると自然にできてしまうから,火力発電所などで燃やし,熱に(さらには電力に)変えているのです.燃やすだけならガソリンでも軽油でもよいのですが,ガソリンや軽油にはエンジンの燃料という大事な役目がありますから,重油でもよい用途には重油が使われています.
 したがって,石油の利用で重要なことはガソリンの製造です.

 さて,原油の成分の多くは,大きな分子からなる残油・重油留分(蒸留すると残油や重油になる成分)です.そこで,ブレンステッド酸点を有するゼオライトを触媒として原油の分解が行われ,ガソリン・ナフサに相当する成分が製造されます.この反応はクラッキング反応と呼ばれます.つまり,ガソリンとプラスチック・繊維などの原料は全てゼオライト触媒によって製造されています.あなたの暮らしも,触媒のおかげだったのです

  • ムービー暮らしを支える触媒

     20世紀初頭,人類は人口の増加によって食糧難に直面していました.しかし窒素と水素からアンモニアを合成する触媒が開発され,アンモニアを肥料とすることによって農業生産が効率化され,人類は飢えから逃れることができました.ナフサ,石炭,動植物性原料などから合成されるプラスチック,機能性樹脂,医薬品,油脂,繊維,溶剤,塗料,液晶なども,ほとんどが触媒を用いた化学反応によって製造されています.